- そもそも羽毛布団のクリーニングっていいのかな?
- 羽毛布団のクリーニングの頻度はどれくらいかな?
- クリーニングに出すと前と同じようにふかふかになるのかな?
最近の羽毛布団は、家でも洗えるものが増えて、便利になりましたね。
それにカバーもかけて使用しているし、特に汚れがひどくなければ、天日干しで済ませている人も多いと思います。
でも、本当にそれで大丈夫なのでしょうか?
布団を「良い状態のまま、長く快適に使い続けたい」と思っている方には、やはり布団クリーニングがおすすめです。
今は、布団クリーニング専門店もありますので、布団のクリーニングは昔に比べ気軽に出せるようになりました。
それに、確かに取り扱いが楽になってきた羽毛布団ですが、布団専門店で買ったときに洗濯タグを見せられつつ、「洗う時は気を付けてください」といわれた方もいるそうです。
このように、布団購入時に注意を受けた布団は、本当にクリーニングに出しても良いのでしょうか?
この記事を読むことによって、クリーニングに出すタイミングと頻度そしてその時の注意点、また羽毛布団のクリーニングに出した後の質はどうなのか!ということがわかります。
Contents
【羽毛布団クリーニング】出すタイミングはいつ?

クリーニングに出すタイミングは、少しずつ布団の保温性や弾力性が無くなり、ぺちゃんこになってきた頃です。長く使用していると、やはり汚れが蓄積していき、どうしてもふかふか度が減るんですね。
「あ、布団がふんわりしなくなったな」と思ったら、クリーニングを利用してみましょう。
タイミングは布団が汚れたときに!
普段のお手入れを行っても、どうしても使ううちに何らかの汚れがついてきます。そして、その布団の汚れも様々です。
- 襟元が汚れている、シミがついている
- 子どもやペットの粗相
- 保温性が落ちた
- 側生地(がわきじ)にカビが生えた
- 臭いが出てきた
このタイミングでクリーニングに出すのには、以下の理由があります。
- 襟元やシミなどはカバーをしていても、カバーを通って汚れが付くこともあります。
睡眠中にコップ一杯の汗をかくと聞いた事があると思います。人の汗には塩分や尿素、乳酸などの老廃物が出るためカバーを通って側生地に汚れがついてしまいます。少しづつ汚れがついてしまいます。
- 子どもやペットなどの粗相ではアンモニアの成分が天日干しでは分解されずに残ってしまうため臭いの原因にもなります。
- 保湿性は羽毛に湿気がこもり羽毛自体がダマになっているため保温力のある羽枝(うし)も絡まり、固まってしまうので暖かさが無くなるためです。
- 敷布団によくあるそうですが、まめにお手入れしていればカビは生えないそうですが、梅雨の時期の布団の敷きっぱなしで生えたという事があるそうで、特にベッドに多いようです。
- 上記以外に羽毛本体のにおいがきつくなってくる場合もあります。水鳥の動物性のにおいがある場合は布団に入れる前の羽毛本体の洗浄が少ないため臭いが出てくる場合もあります。
いつも肌に触れるものなので、快適に過ごすために、こんな汚れが蓄積する前にクリーニングへ出しましょう。
布団クリーニングのに出すときの注意
布団クリーニングの専門家でも難しい布団もあるので、まずは洗濯タグを見てください。
布団のタイプによって、クリーニングに出せるかどうか異なります。
洗濯タグを見て、家庭洗濯マーク「水洗いOK」「手洗いOK]などがついていれば、クリーニングに出せます。もちろん家庭洗濯マークが書いてある場合は、家でも洗濯機で洗えます。
「手洗いNG」「水洗いNG]マークでは家では洗うのはやめておいた方が良いですが、クリーニングには出せます。
ただし、洗濯タグがない場合、洗濯表示がすべて×の場合は専門業者でも難しい場合があります。
これはサイズ表示でキルティングか側生地がシルクか、綿・ポリエステル配合か、中綿のフェザーとダウンの分量によって洗い方が変わってくるからです。
洗濯タグで注意点
表示名(例) | 内容(例) | 注意して見るところ |
サイズ | 幅○○㎝ 丈○○㎝ キルティング製 許容範囲 |
キルティングかノンキルト加工か注意 |
側生地 | 表 綿 100% 裏 綿 100% |
シルクだったり、表と裏の素材が違う場合もあります |
中綿 | ダウン 90% フェザー 10% |
ダウン50%以上で羽毛布団扱いになるのと混合ぐあいによっても違いがあります。 |
- 「ダウン」は水鳥の胸の付近からとれる軸のない羽根
- 「フェザー」は水鳥の胸以外からとれる軸のある羽根
「ダウン」というのは正確にはダウンボールと呼びます。(羽根がボールのようになっているからです)
水鳥はアヒルやガチョウが使われるようです。アヒルは「ダック」と表示される事もあり「ダウンボール」はガチョウよりも小さく、比較的安価で購入できます。
しかし、アヒルは雑食のため羽毛の油分が多く、取り扱いによっては臭いが出る事もあります
ガチョウは「グース」と表示される事があり、「ダウンボール」はダックより大きく保温力が高く、においも少ないようです。
ちなみにユニクロのウルトラライトダウンは、暖かさを保つため上記を同じダウン90%フェザー10%となってます。
〇キルティングかノンキルト加工は、キルティング加工の方が羽毛が偏らないように縫われています。
ノンキルト加工は同じように羽毛が偏らないようにするため、接着芯で生地を張り付けているので、クリーニングではがれる事があります。
〇側生地は、シルクの場合は洗剤と乾燥時に注意が必要になってくるので、失敗すると表面がごわごわしたり、光沢が無くなったりするためです。
クリーニングの際シルク素材もできるか相談するのが良いと思います。
〇中綿はダウンの量とフェザーの量で洗い方が変わってくるそうです。
特に湿気や汗でダウンがフェザーと絡まって、大きな玉になってしまうと体積も減ってしまうので保温力も減ってくるのです。
羽毛布団をクリーニングに出す頻度は?

クリーニングに出す頻度は、「衛生面」と「品質を保つ」という2つの面で少し異なってきます。
衛生面を保つためのクリーニングの頻度
衛生的に保つ場合は、クリーニングはワンシーズンに1度ぐらい出すのが良いそうです。
しかし、頻繁にクリーニングに出してしまうと、羽毛のかさが減って保湿性が下がったりしてしまいます。
それだけでなく、洗いすぎると羽毛の特性である油脂分を落として膨らみのない羽毛になって、保温性が無くなり、暖かさを保つ事ができない布団になってしまう可能性も。
また、側生地も綿を使っていると生地が縮んだり、生地の目が緩んだりして側生地の隙間から羽毛が出てしまうので、注意が必要ですね。
品質を保つためのクリーニングの頻度
「品質性を保つためなら5年~6年ぐらいに1度程度が良い」という説明をしている布団専門店もあります。
「5~6年は、少し長すぎるのではないか」と思う人もいるでしょう。でも、側生地を傷めず、普段のお手入れを適正に行うと、大体このくらいは大丈夫といわれています。
しかし、いくら「まめ」にお手入れをしていても、使い続ければ側生地も傷んで破れやすくなりますし、中の羽毛も汚れてしまいます。
洗わなければ長く使い続けられるというわけではない為、洗濯表示を見て適正にクリーニングを行うのがよいと思います。
そこで、羽毛布団のクリーニングの頻度は、3年~5年に一度がおすすめです。
布団を長持ちさせるコツ:普段のお手入れも大切に
羽毛布団を布団専門店で買う時に、「普段のお手入れは簡単ですよ」と聞いた方もいらっしゃると思います。
掛布団なら空気を含ませるように上下に振り空気をいれ、部屋干し用のラックや背もたれのある椅子を並べてかけるだけでも、十分湿気を取り除けるからです。
敷布団に羽毛が含まれている場合は敷きっぱなしにせず、表面の湿気を取り除くようにしましょう。月に1・2回はカバーをしたまま天日干しすると中の湿気が無くなりふんわりします。
日常のお手入れには、次の事に気を付けましょう。
- 羽毛布団にはカバーをかけカバーはなるべく汚れる前に洗う、
- 月に1~2度は天日干しを裏表で2~3時間行う
- 外に干せないときは室内干しで湿気をとる
- ベッドでも敷きっぱなしはしない
これらを気を付けるだけでも、羽毛の保温力や側生地の耐久性が保たれます。
クリーニングに出したときの質は?

布団クリーニングの専門業者なら、洗濯タグを見てふとんの状態を把握した上で、適切にクリーニングしてくれます。
特に羽毛は油脂があるため、水洗いをしてくれる業者を選びましょう。ドライクリーニングは水の代わりに有機溶剤という洗剤を使って洗うため、水溶性の汚れは落ちませんし、羽毛の油分も落ちたり、羽毛の毛の部分が溶けたりします。
布団クリーニング専門業者なら、水と洗剤(業者によって違いますが、側生地についた水溶性の汚れを落とす為、量を調整するそうです)で大型洗濯機で側生地の汚れを軽く落とし、すぐに大型乾燥機で羽毛部分まで復元乾燥させるため、ふっくらと仕上げられるそうです。
しかし、布団専門クリーニングでもシミやカビの黒ずみは残る事があります。これは、カビを落とす為に強力な漂白剤を使用するため、側生地や羽毛を傷めないようにやんわり洗っているからです。
しかし、黒ずみは残ってもカビの胞子などは除去されています。
丁寧なクリーニング店ならそのことについての注意連絡があると思います。
それともう一つ、布団クリーニング専門店でも羽毛布団では圧縮袋に入れてくれるところも多いですが、フェザーが多い布団の場合は圧縮を少なくしてくれるところもあります。
これは圧縮する事で、フェザーの羽根の軸が側生地の縫い目部分を突き破ぶったり、軸が折れたりしないようにするためです。
布団クリーニング専門店を選ぶ際の基準にしてもらえるとよいと思います。
実際、羽毛布団を布団専門クリーニングに出すと、持って行った時よりもふんわりした状態で帰ってきたという答えが多いそうです。
しっかりと布団の状態を把握してクリーニング店に伝えると、満足のいく仕上がりに近づけるようですので、クリーニング店に任せっぱなしにせず相談してみるのが良いでしょう。
まとめ
羽毛布団は次に挙げる普段のお手入れを心がけましょう
羽毛布団を洗う回数を少なくするため。
- カバーをかけ週に2,3回は洗う
- 天気の良い日は天日干しを裏表行う
- ベッドでも敷きっぱなし極力避ける
- 湿度の高い時期は、天気に関係なく室内で干して布団の中を乾燥させる
布団を清潔に保つためと品質を保持するためにも布団の状態を見てクリーニングに出す事
布団のクリーニング専門店に出すときにも水洗いをお願いしたり、シミや黒ずみをどこまで落としてもらえるかを相談できる業者を選ぶ事が大事です。
いかがでしたか。
クリーニングは昔に比べ簡単に出せるようになりました。しかし、クリーニングを出す基準は使い方によってさまざまです。
現在の使い方で品質の保持や衛生的に使いたいなど、できるだけ希望に沿った対応をしてくれるお店を選び、羽毛布団を快適に使いたいですね。