- ダニはどこからくるの?
- なんでダニは布団にいるの?
- 布団にダニがいると健康面で大丈夫?
- どのように対策すればいいのか
- 忙しくて布団を干す時間がない
近頃、布団で寝ているとかゆくなったり、起きたら虫に刺されたようになっているという方はいらっしゃいませんか。それは、ダニのしわざかもしれません。
実はダニは、さまざまな体の不調や、不快な症状を引き起こす原因の一つなのです。睡眠は、一日の疲れを回復する重要な時間です。そんな体と心を休める重要な時間で、布団で寝ていて、不快な症状が出たりダニが潜んでいると思うと不安になりますよね。
そこで、今回はダニの駆除や繁殖を防ぐ方法について詳しくご紹介していきます。
- そもそもどこからダニは来るのか
- ダニは危険?
- 布団はダニにとって最高の住処
- ダニを駆除する方法は?
- 忙しくてもできる対策
この記事を読むと、布団で寝ていてかゆくなる心配も不快な症状が出ることもなくなります。では、これから具体的な方法についてお伝えしていきます。
Contents
ダニはどこから来る?

「そもそもダニはどこから来るの?」と思う方もいると思います。ダニはどんなに綺麗にしている家庭でも、必ず生息していると言われています。例え毎日掃除をしていたとしても、ダニを完全に駆除するのは難しいと言われているのです。
「うちは、最近引っ越したばかりだから大丈夫。」と安心している方もいると思います。しかし、驚くことに引っ越しをした新居でも、正しいダニの駆除方法を知らなければ繁殖してしまうのです。
なぜなら、ダニは人の服や荷物にくっついて移動しているため、完全に侵入を防ぐのはプロでも至難の業です。特に布団にダニが多く生息していると言われています。
布団はダニの快適な住処
なぜ布団にダニが多く生息しているのでしょうか。それは、繁殖に必要なエサが豊富だからです。主にダニのエサは髪の毛やフケ、アカです。布団は、これらのエサが最も豊富ですので、ダニが多く生息している要因の一つと言われています。
またダニは、温度25度前後湿度70%前後の高温多湿が好みです。これは、人間が快適と感じる環境に似ています。つまり、人間が快適な環境はダニにとっても快適なのです。そして、布団は繊維が密集しているため、隠れやすく最高の住処なのです。
だけど実は、寝ている間に無意識に髪をかいてしまったり、新陳代謝で毎日自然と皮膚から剥がれ落ちているんだ。そのため、お風呂に入っているから絶対に大丈夫というわけではないんだ。
布団にいるダニの正体は?
布団にいるダニとは、どのようなダニなのでしょうか。駆除するためには、ダニの生態を知る必要があります。
ダニの大きさは0.2mmから1mm程度と非常に小さく、布団や畳、カーペット内部に潜んでいるため肉眼では見つけるのは困難です。また、ダニの寿命は2,3ヵ月ですが1匹50~100個の卵を産みます。そのため、ダニの繁殖を抑える必要があります。
室内に生息しているダニは、大きく分けて3種類です。下にまとめてみました。
- チリダニ
室内で一番多く生息している。人を咬んだり、吸血はしない。フケやアカ、ほこりなどをエサとしている。 - ツメダニ
家のカーペットや畳、布団に多く生息している。チリダニなど他のダニをエサとする捕食性のダニ。偶発的に人を刺してしまう。 - コナダニ
人を咬んだり、吸血はしない。チリダニと異なる点は調味料、お菓子、小麦粉を好んでいる点。
ツメダニはチリダニもエサにしています。そのため、チリダニが繁殖するに伴って、ツメダニも繁殖します。ツメダニの繁殖を抑えるために、まずチリダニのエサであるフケやアカなどの対策をすることが必要です。
ダニが体にもたらす危険性とは

実際にダニが体にもたらす危険性はあるのでしょうか。警戒しないといけないのは、ダニの生体だけではありません。ダニの死骸・フン・チリ・ホコリなどのハウスダストは吸い込むと体の不調・不快な症状(かゆみなど)・アレルギーを引き起こします。
洗濯では駆除できない
実はダニは、水や洗濯水には強いので死滅しません。ただ、水洗いでフケやアカなど布団にしみ込んだ汗を洗い流せることはできるのでダニは死滅できなくても、繁殖を抑えるためには必要なことです。
繁殖を抑えるには
駆除するというと、大掛かりな作業な感じがしますよね。しかし。簡単に毎日できる対策があります。まずは、毎日の習慣を見直す必要があります。
- 布団を敷きっぱなしにしない
フケやアカ、食べカスなどが溜まっていく。
布団と床の間に湿気が溜まる。
- 布団の上で飲食しない
布団の上に食べカスが落ちて、ダニのエサになる。
駆除・繁殖を抑えるために知っておくこと

ダニを駆除しても、繁殖を抑える方法を知っていないと繁殖してしまいます。そのため、下の情報もあらかじめ知っておいてから、ダニの駆除に挑みましょう。
布団たたきでたたく効果は
多くの方が布団たたきを使用する際に、たたいて使用しているのではないでしょうか。しかし、正しい布団たたきの使用方法は「なでて使う」ことです。
布団たたきを、たたいて使用した場合、ダニの死骸やフンを細かく砕きます。また、たたいた衝撃で舞い上がったダニの死骸やフン、ハウスダストを吸い込むとアレルギーを引き起こす危険性があります。そのため、布団を干した後はたたかず、なでるように使用してください。
布団たたきをなでて使用することで、表面についているダニの死骸やフンを取り除くことができます。しかし、布団の内側に入り込んだダニまでは取り除けません。そのため掃除機を使用する必要があります。
布団の保管方法
せっかく駆除した布団でもそのまま押し入れに入れると、ダニが繁殖してしまいます。押し入れの中は湿度が高く空気も入れ替わらないため、ダニが繁殖しやすいです。そのため、そのまま押し入れに保管したままにしてはいけないのです。
できれば、定期的に押し入れから出して掃除機をかけたり、天日干しをすることをおすすめします。布団のダニを駆除後、圧縮袋で保管している場合は湿気対策をしましょう。圧縮袋に除湿剤を一緒に入れて圧縮するのがおすすめです。
また布団をそのまま置いている方は、すのこを置いて保管すると湿気対策になります。
梅雨の時期の対策
梅雨の時期は、湿度が高くなることでダニの繁殖しやすくなります。梅雨の時期は、除湿器やエアコンの除湿・ドライ機能を使用しましょう。
掃除機はゆっくりとかける
上記の「布団たたき」で記載した通り、布団たたきは表面についているダニの死骸やフンを取り除くことができます。そして、掃除機は布団の表面のダニの死骸やフン、汚れを吸い取るだけでなく内部のダニの死骸等も吸い取ることができます。
しかし、生きているダニは掃除機でも駆除するのは困難です。なぜならダニは、かぎ爪と、吸盤を持っているので布団の繊維に引っかかり吸い取りにくいのです。内部に逃げれば、より吸い取ることは困難になります。
また、掃除機を速くかけてしまうとダニの死骸やフンをまきあげてしまうためアレルギーを引き起こす原因になります。そのため、ゆっくり・しっかりと掃除機をかけるのがポイントです。
だから、外で布団の表面の汚れを落として、掃除機で内部のダニの死骸やフンを吸い取るのが一番いい方法だよ!
ダニを退治するための温度
ダニを退治するには、50度以上の熱を20~30分以上か60度の熱をあてる必要があります。しかし、真夏の天日干しでも60度には達しないと言われています。
また、ダニは日光があたらない布団の裏側へ逃げるため、裏返しても移動するだけなのです。従って、天日干しをする際は、日光を吸収する黒い不織布などを布団にかぶせて裏表干すのがおすすめです。他には、真夏日に黒い不織布の布に布団を広げて、車で放置して置くのもおすすめです。
ただし、最近の車はUVカットのガラスを使用している車があります。その場合、50度以上にならない可能性もあります。
忙しくてダニの駆除に時間が割けない場合の対策方法

上記の「駆除・繁殖を抑えるために知っておくこと」を読んでいただいた方の中で、忙しくてできそうにないと思った方もいると思います。そういった方々のための対策も調べました。
干す時間がない場合
天日干しをするにも、天候に左右されます。また梅雨の時期であれば干すのも難しいこともあります。そういった場合や忙しい方にお勧めしたいのが、布団乾燥機です。布団乾燥機をかけてダニをしっかり退治する。
布団乾燥機は50℃以上にすることができるためダニの死滅も可能。乾燥時間は90分から120分に設定します。しかし、普通に布団乾燥機を使うと、一回では全面に当たっていないため、全滅は難しいです。そのため、裏表で最低2回は繰り返す必要があります。
布団乾燥機は一回では、ダニが布団乾燥機のかかっていない裏側に逃げる可能性があるので必ず2回はかけるようにしましょう。布団乾燥機後は掃除機でダニの死骸やフンを吸引します。
帰る時間が遅くて掃除機かけられない
今現在ダニによる不快な症状に悩まされているが、帰る時間も遅く休みの日も忙しい方にお勧めな方法があります。それは、布製品のダニを駆除する「スプレータイプ」です。
ダニスプレーについては、下記の記事をご覧下さい。

ダニアレルギーの人と忙しい人必見!
ダニアレルギーの人は、さらにダニの予防・駆除を徹底している必要があります。そういった方のために、ダニ予防の製品があります。ダニ予防の布団は、ダニが内側に入り込みにくいよう繊維が細かくなっています。内側に入らないので、ダニが増えにくいという効果があります。
ダニアレルギーの方や忙しい方は、こういった防ダニ加工製品のマークがついているものを購入してみるのも一つの方法です。製品には忌避効果と増殖抑制効果があります。ただし、両方あるものや片方しかないものもあるので、購入される際は確認してからご購入してください。
忌避効果は、あくまでもダニを寄せ付けにくい効果です。ダニを殺すことを目的としてはいないのでご注意ください。増殖抑制効果は、ダニが布団に入り込んだ際に増殖するのを抑えるものです。しかし、あくまでも増殖を抑制するためのものなので、完全に防げるわけではありません。
ダニを駆除する手順

駆除・予防に関する知識が分かったところで、実際に実践していきましょう。ダニを駆除すると言っても様々な方法があります。今回は5種類の方法をまとめました。
1.【くん煙剤を使用する方法】
- 事前準備をする。
- 部屋を閉め切る。
- 戸棚・引き出し・クローゼットなどはすべて開けた状態にする。
- 家電・観葉植物などに薬剤がかからないように、カバーをかけるか別の部屋に移動する。
- 食品・ペットなどは別の部屋へ移動する。
- 煙タイプは火炎報知器に反応する可能性があるためカバーを使用する。
- くん煙剤を使用する。
- 終わったら、薬剤成分を吸わないように注意しながら入室して換気をする。
- 掃除機をかけてダニの死骸等を吸い取る。
※集合住宅の場合煙の出ない「くん蒸剤」があります。
2.【クリーニングを使用する方法】
- クリーニング乾燥30分かける。
- 水洗いする。
- 完全に乾燥させる。
※水洗いすることで布団の汚れやアカ、フケを落とすことができます。
3.【防ダニスプレーを使用】
- 防ダニスプレーを布団の裏表に使用し、生きたダニを死滅させる。
- 一時間ほど薬が浸透するのを待ってから、掃除機をかける。
4.【布団乾燥機を使用】
- 布団乾燥機を使用し、ダニを死滅させる。
- 掃除機をかける。
5.【天日干し・車で天日干し】
- 黒い不織布の袋を使用し、布団を干す。
- 掃除機をかける。
まとめ
いかがでしたでしょうか。布団のダニ対策のカギは【ダニを除去する】、【新たにダニの増殖を防ぐ】ことが大切です。ダニが増えると、健康に影響が出ることもあるので、掃除と一緒に一年間を通してルーティンで行いましょう。
人間が快適な空間は、ダニにとっても繁殖しやすい快適な空間なのです。そのため、健やかな日々をおくるためにもダニの駆除・予防にも気をつけましょう。この記事が皆さんの悩みにお役に立てれば幸いです。